左近の桜
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偕楽園左近の桜
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偕楽園左近の桜は、天保2年(1831年)、有栖川宮家の登美宮 吉子が、水戸藩第9代藩主徳川斉昭の正室として降嫁する際、仁孝天皇から京都御所紫宸殿前の「左近の桜」の苗木を賜ったことにさかのぼります。
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この桜は、当初、江戸小石川後楽園の水戸藩上屋敷に植樹されましたが、天保12年(1841年)、弘道館の開館にあたり、弘道館正庁玄関前に移植されました。
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その後、初代と二代目の桜は枯れてしまいましたが、昭和38年(1963年)、弘道館改修工事の完了を記念して、茨城県が宮内庁より京都御所の左近の桜の苗木(樹齢7年)を拝領し、弘道館と偕楽園に植樹されました。
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この桜は、長年、偕楽園の春を彩る樹木として、多くの方に親しまれてきましたが、令和元年(2019年)9月の台風で倒木してしまいました。
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現在の桜は、復活を望む多くの声を受け、宮内庁から京都御所の左近の桜の苗木を拝領し、令和5年(2023年)3月16日に、佳子内親王殿下によってお手植えされたものです。